超音波探傷器
- 製品名:
- USM35X
- メーカー:
- クラウトクレーマー株式会社
- 構成:
- 探傷器本体、探触子
- 電源:
- バッテリー
測定の原理
本検査は、指向性のある超音波ビームが異なる物質との境界で反射したり、屈折したりする性質を利用した検査方法です。超音波のパルスを探触子から発信し、その一部が内部の欠陥に反射され、探触子に受信すると装置のブラウン管に波形が映ります。この波形によってきずの種類、大きさ等を判断します。
①適用例:車軸
②適用例:防護柵根入れ長さ
③適用例:鉄骨溶接部
④波形データの例
制限事項
- 面状きずは検出しやすいですが、球状のきずに関しては不得意です。
- 鋳造品などの粗粒材、鉛には適用ができません。
- 試験体の表面が粗すぎる場合は測定できないことがあります。
- 試験体の厚さが十分無い場合も測定が困難となります。
根入れ深さ測定
防護柵等の根入れ深さも調査することもできます。
超音波探傷試験(鉄筋圧接部)
圧接部に鉄筋方向から2反射触子K走査法で超音波を入射させると、圧接面が完全に金属結合して欠陥が存在しなければ入射波は圧接面を通過し反射しないが圧接面の欠陥が存在すればそれによって超音波が反射される。その反射波から得られる情報を使って圧接部の評価が可能である。
鉄筋ガス圧接部の超音波探傷検査は、人の耳に聞こえないほど周波数の高い波(超音波)を斜めに鉄筋内に入射させ、圧接面の欠陥からの反射波の強さを捕らえて内部欠陥を検出する方法である。鉄筋ガス圧接部の超音波探傷検査で採用している斜角二探触子K走査法である。圧接部に不完全接合部(欠陥)があると、鉄筋のリブにセットした送信探触子より斜めに入射された超音波が不完全接合部(欠陥)で反射される。鉄筋ガス圧接部の超音波探査は、この反射波を送信探触子と反対側のリブにセットした探触子で受信し、反射波の強さ(反射エコー高さ)を測定して圧接部の合否を判定するものです。
探査状況
リブからの二探触子K走査法
基礎レベルの設定
コンクリートポンプ車超音波検査
厚生労働省からの通達により、登録4年以上のコンクリートポンプ車のブーム等応力集中部の超音波探傷検査が義務付けられました。
この通達を受け、弊社はコンクリートポンプ車の超音波検査も行っております。
アウトリガー、シリンダ軸受部、旋廻部ボルト等検査する箇所は多くあります。
肉厚測定検査
肉厚測定検査は、超音波探傷検査と原理は同じで、対象の肉厚のみを知りたい場合に取られる方法です。
測定結果がデジタル数字で分かりやすく、装置自体がコンパクトでスピーディな検査を行うことができます。
さまざまな材料に対して適用が可能です。
測定物は配管、ポール、貯油タンクの底板など多岐にわたります。
AUT(超音波自動探傷システム)
主に橋梁の鋼床版・橋脚・桁等の現場溶接継手及び地組立溶接継手の非破壊検査として使用しています。 電子ビーム加工機・レーザビーム加工機の溶接品質(溶接深さ・目外れ・ブローホール・割れ)を自動で全数検査するためのものです。目視では確認できない内部欠陥を非破壊で検出することができます。