電磁波レーダー法 RC内部探査
レーダー探査器
- 装置名:
- ストラクチャスキャン SIR-EZHR
- メーカー:
- 日本無線株式会社
- 測定距離:
- 20m
- 電源:
- バッテリー駆動
本装置の原理は、現在広く用いられている一般のレーダと基本的には同じである。下の図に示すように、電磁波をアンテナからコンクリート内部に向けて放射し、その電磁波がコンクリートと電気的性質の異なる物質、例えば鉄筋、空洞等の反射物体との境界面で反射され再びコンクリート表面に出て、受信アンテナに到達するまでの時間から、反射物体までの距離を知ります。アンテナをコンクリート表面で移動することにより、水平面上の位置がわかる。本器は、コンクリートの浅い部分を高い分解能で探査することを目的とするため、パルス幅がきわめて短い約1n秒以下のパルス波を送信に用います。
制限事項(検査条件)
- 鉄筋までの深さは200mmまでの速報が可能
- 原則として深さ以上の鉄筋長さが必要
- 水分による誘電率の関係で少なくとも3週間以上の乾燥期間が必要
- 埋設物が上下する場合、上物のみの探査となる
- コンクリ―ト内が均一でない場合や埋設物がある場合は測定が難しくなる
- 鉄筋、配管等の径は確認できません。
- コンクリートブロックは探査できません。
電磁誘導(ヒルティ)
- 機種名:
- フェロスキャン
- 型番:
- PS 200
- メーカー名:
- 日本ヒルティ
この装置はコンクリート中の鉄筋かぶり厚さを確認、施工管理におけるかぶり厚さ確認、コンクリート中の鉄筋、配筋状況の確認などに使われます。スキャナーで探査し、モニターで確認可能です。(スキャナーとモニターの間は赤外線でモニターに転送可能)
鉄筋コンクリート造建築物のかぶり厚さ測定(Jass 5 T-608)に対応。電磁誘導法にて測定。
イメージスキャン
- 600㎜×600㎜の範囲で調査可能
- 配筋状態を画像表示
- かぶり厚さの測定と鉄筋径の推測
主な現場
建築物・橋の構造確認(鉄筋位置・本数・かぶり厚さの確認機能)
- スキャナー単体で操作
- 探査方向の鉄筋位置・かぶり厚はスキャナー
画面上に表示されたその場で確認可能 - 記録モードは探査データを最長30mまで記録可能
主な現場
穿孔前の鉄筋確認(鉄筋位置・かぶり厚さの確認機能)
放射線によるコンクリート内部検査
ひび割れ深さ検査 超音波測定器
コンクリートひび割れ検査 超音波測定器(エルソニック)
超音速(ここでは低周波の縦波)を送信用のセンサーからコンクリート表面に発振するとひび割れ先端部において動ポアソン比効果による直説波に直角な上向ききの縦波が回析波として生じ測定面に向かって伝搬してくる。センサーとひび割れとの距離aがひび割れ深さyに等しくなると、回析波が受信される、aを実測することによりyがy=aと求まる。
ボス供試体試験
構造体コンクリートと一体形成された供試体(以下、ボス供試体という)により強度を測定する。ボス供試体とは、構造体コンクリートの打設前に構造体型枠にあらかじめボス型枠を取り付けておき、構造体コンクリートの打設するとボス型枠にも同時にコンクリート充填され、構造体コンクリート表層部に一体成型される長方形の供試体と呼ばれています。
衝撃弾性波
コンクリートの品質において重要な要素のひとつが圧縮強度です。測定方法は、衝撃弾性波の伝播速度(弾性波速度)に基づく構造体コンクリートの圧縮強度推定方法である。図-1に表面2点法による圧縮強度推定方法の概要を示す。表面2点法とは、構造体コンクリートの弾性波速度測定方法の一つで、間隔および感振方向が固定された2個の加速度センサーを用いて衝撃弾性波の位相速度(伝播速度)を測定する方法である。ここでは、コンクリート表面を伝播する疎密波(縦波)の速度を測定するため、加速度センサーを30cmの間隔で取り付けた取っ手状の測定器具を振動検出器と呼ぶ。
表面2点法による構造体コンクリートの弾性波速度測定方法は、図-1に示すように、コンクリート表面に振動検出器を接触させ、その近傍をハンマーで軽く叩いて衝撃弾性波を発生させ、その弾性波が2点間を伝播する位相差(伝播時間)を測定するものである。したがって、弾性波速度は2点間の距離(測定距離)を伝播時間で除すことにより求められる。この方法により、一般に、半無限体を伝播する縦波の速度(弾性波速度)が測定できる。
次に、測定された弾性波速度を強度推定式に代入することにより、圧縮強度が推定される。強度推定式とは、コンクリートの弾性波速度から圧縮強度を推定するための強度換算式(検量線)をいう。
手順
①円柱供試体による特性試験
打設するコンクリートの試験縛りまたは実技試験の際に円柱供試体を作成します。例えば材齢7、14、21に円柱供試体の弾性速度設定及び圧縮強度試験を行い、弾性波速度と圧縮強度との関係を求めます。
②圧縮強度推定式の作成
円柱供試体の弾性波速度と圧縮強度との相関関数に対する回転式として圧縮度推定式を導きます。
③測定位置の選定
ひび割れ、ジャンカ、鉄筋など、測定結果に影響を及ぼす位置を避け、ハンマーで叩きやすい位置を選定します。
④圧縮強度の測定状況です。ハンマーで数回軽く叩くことにより即座に圧縮強度を確認することができます。測定結果は、ほぼ15%の誤差範囲内にあります。
判定基準は測定により得られたコンクリート構造物の強度の適否判定は、国土交通省発行「微破壊・非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領」に基づくものとする。
判定基準
- 1打設ロットあたりの測線数
- 判定基準
- 3側線の場合
- 強度平均値≧設計基準強度(SL)
かつ、個々の強度推定値≧設計基準強度の85%(0.85SL)
- 1側線の場合(注1)
- 強度値≧設計基準強度(SL)
(注1)打設時期、配合など同一条件での打設が複数回にわたる場合に、一定の条件を満たした場合は、2打設目以降の打設ロットについては、1打設ロット当たりの測定側線数を3側線から1側線に縮減してよいものとする。
シュミットハンマー
この検査は、コンクリート圧縮強度を測定するための機器です。
注意事項
シュミットハンマーによる測定は、コンクリートが乾燥してなければならない