磁粉探傷検査
極間式磁粉探傷装置

- 装置名:
- 携帯型磁化装置
- メーカー:
- 栄進化学株式会社
- 構成:
- 電磁発生器(右)、紫外線発生装置(左)
- 電源:
- 100V
測定の原理

試験体を磁化した場合、表面及び表面直下の比較的浅い部分(表面から約2~3mm程度)にきずなどの磁気的な不連続があると、その部分から磁束が漏洩し、不連続部との境界に磁極が生じ、つまり小さな磁石が形成されます。そこへ強磁性体の微粒子(磁粉と言います)を適用すると磁粉も磁石となり、磁粉が繋がってきず部に凝集・吸着し、模様ができます。
きずの見え方の例
紫外線照射装置(ブラックライト)を当てることによって蛍光磁粉が反応し、きずの箇所を確認できます。
下の写真の例では縦に線状の指示模様が見えます。
このように肉眼で確認できない微細なきずも、磁粉の凝集による拡大効果で識別できるようになります。



制限事項
- 蛍光磁粉を使用する都合上、明るい場所での検査には制限があります。
- 鉄鋼など、磁石に吸引される強磁性材料にしか行えません。
- 表面及び表面直下のきずは検出できますが、深い箇所のきずは検出できません。
浸透探傷検査
浸透探傷検査

本検査の原理は、毛細管現象を利用した方法で、表面に開口している割れやピンホールなどの微細な欠陥を持つ試験体に対して、人の目で知覚しやすい色を持たせた液体(浸透剤)を染み込ませます。その後表面を洗浄液で拭き、現像剤を塗布し検査対象の傷に染み込んだ浸透剤を現像剤の粒子が吸い上げます。きずは浸透剤(赤)と現像剤(白)のコントラストで識別できるようになります。
浸透探傷検査

1. 前処理
試験体表面に付着している塵芥、油脂類を除去する処理。

2. 浸透処理(スプレー法、刷毛ぬり法)
試験体表面を浸透液でぬらし、きずの中に浸透液が浸透していく時間放置する処理
(10分以上)

3. 洗浄処理
試験体表面に塗布された浸透液を、洗浄液をしみ込ませたウエスで拭き取る処理。

4. 現像処理
試験体表面に現像剤を均一に塗布する処理。

5. 観察
現像時間(10分以上)が経過したのち浸透指示模様があるかないか調べること。

6. 観察
浸透指示模様(割れ2箇所)
電磁波レーダーによる地中探査
極間式磁粉探傷装置

- 製品名:
- GROUNDSEER GN-01
- メーカー:
- 日本信号株式会社
- 探査深度:
- ~3.0m
※土質や土壌の環境により、調査深度が浅くなる場合や調査できない場合があります。
調査状況
地中探査とは、航空データと同じ原理で電磁波を地面に向けて発生させます電磁波の性質上、物質と電気的性質の異なる境界面を反射することを利用しています。なので土中に土と違う性質の配管(金属・塩ビ等)や空洞(空気)などが存在するとその境界面で電磁波は反射されます。その反射波を装置で受け取った画像を処理し、断面図として表示した画像とその表示された画像を検査員見て確認します。橋脚等の鉄筋探査より装置が大型になりますが、電磁波レーダーにより地中探査も行うことができます。 測定時の条件次第ですが深さ10センチ~最大3メートル程度まで測定でき、地中の通信ケーブル・配管などの探査が可能です。
注意事項
- 調査の深度、感度等はコンクリートの厚さ、土質等の条件に左右されます。
- 調査面が均一平面であることが望ましく、雑草等の障害物がある場合除去が必要です。
- 調査条件により確認できない埋設物等もあります(小さく薄い塩ビパイプなど)。
- 装置の中央部分で信号を拾う特性上、壁際から1メートル程度の範囲の埋設物調査は困難です。


トンネル内空洞調査

高所作業車を使用し天井部分に装置をあて、調査します。実際に空洞が疑われる部分をコア抜き調査することもあります。

※コア抜き後、ファイバースコープによって内部調査も可能です。
金属組織試験(マクロ試験)
試料全体の組織やピットなどの欠陥組織を観察するマクロ的試験法を使い光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて検査試験をします。
工程
1. 試験調整(試験採取)
検査を行う部分を切断、加工します。
2. 試験埋込
小物や表面処理品を観察する場合、扱いやすくするため、熱硬化性樹脂やエポキシ樹脂により試料を埋込みします。
3. 研磨
試料を耐水研磨紙で研磨し、平滑にしてその後アルミナ懸吊液を塗装したバフで鏡面を仕上げます。
4. エッチング(腐食)
合金相の明確な識別と結晶粒界を現すことが目的で、研磨した面をエッチングします。
5. 組織監査
顕微鏡で組織の観察、写真撮影を行います。
6. 組織試験
材質や熱処理の状態、欠陥の有無などを読み取ります。




振動測定試験
回転機械の異常兆候や故障などを診断することができます。
無人航空機(UAV)による点検

目視検査
- 高所の目視検査で足場をかけずにモニターを通してリアルタイムに目視検査が可能です。
空撮
- 高度150mまでの静止画及び動画による空撮が可能です。
- 大型構造物や会社の敷地、構内の全景写真が欲しいなどの場合に活用できます。
3Dデータの作成
- 空撮した画像を使用して、点群データを作成し、点群データから3Dを作成できます。
静止画像




点群データ
3Dデータ
ファイバースコープ目視検査
- ほぼ全ての材料に適用できますが、木材等浸透剤を吸収してしまうものには使用できません。
- 屋外作業の場合、雨に濡れる場所ではできません。雨養生が必要となります。
- きずの位置は判別できますが、その深さまでは測定できません。
- 換気が必要となる場合があります。




赤外線建物診断
赤外線建物診断

- 機種名
- T660
- 用途
- 気密 遮熱 漏水 断熱 外壁
- 性能
-
- 素子 640×480
- NETD 0.02℃
- 視野 標準25℃
- IFOV 0.68mrad
赤外線カメラによる非破壊検査で、サーモグラフィーで温度分布を測定することで建物 の異常個所を発見します。
外壁診断
平成20年4月に建築基準法が改正され、特殊建築物定期調査の定期報告にて外壁全面診断が義務化されました。外壁のタイルやモルタルの浮き・はく離部と健全部の表面温度の違いを赤外線サーモグラフィで撮影した熱画像の解析により、浮き・はく離の危険箇所を特定する技術で、足場や高所作業車が不要なため安全で経済的な調査を行います。

配管腐食検査
古い配管を切断し中の部分をふき取り硫酸に付けて配管状態を確認します。